修士2年 近藤さんが研究内容を第63回 日本生気象学会大会で発表しました.
研究概要:本研究では、熱中症リスク推定に向け、環境情報(WBGT、気温、湿度)とバイタルデータ(心拍数、活動量、年齢など)を統合し、鼓膜温を予測するLightGBM回帰モデルの開発を行った。データ収集は、2023年8月から9月の28日間、神奈川県の屋外労働者20名を対象に実施し、センサーデバイスやアンケートを用いて多様なデータの収集を行った。本実験で取得したデータを用いて平均鼓膜温を予測するLightGBM回帰モデルの開発を行い、K分割交差検証とLeave-One-Subject-Out交差検証によってモデルの性能を評価した。その結果、 K分割交差検証では平均R²スコア0.85、Leave-One-Subject-Out交差検証では平均R²スコア0.80を達成し、高い予測精度を示した。また特徴量の重要度分析により、鼓膜温予測においてはWBGTと心拍数が特に重要な要因であることが確認された。本研究は、個別の内的要因を考慮した熱中症リスク評価の可能性を示し、今後さらなるデータ統合による精度向上が期待される。
